読書の季節におすすめの本!読書大好き事務員がおすすめする女性のための本特集!

【7人の敵がいる】著:加納朋子

子供が出来たらほぼみんなが通る道のPTA!確かに働いている人にとってはなかなか時間が取りずらく、子供の為のPTAというならば子供を置いて出掛けないといけない集まりとなればどうなのだろう・・・。この小説はフルタイムで働く母、専業主婦、パートで働く母の視点をとてもリアルに描けていて、読んでいるうちにどんどん引き込まれていきました。なかなか強烈なキャラクターの主人公の陽子さんですが、言っていることはけして間違いではなく正しい事を言っている。けれど直球すぎて他の人は素直にその言葉を聞き入れる事ができない・・。逆に反発してしまう。それでもいろんな敵を乗り越えて最後には少し優しい陽子さんの印象になっていました。たまたま借りた次の本が【我ら荒野の七重奏】で、あれ?陽子さんの続きだー。と気づき読むのが楽しみな今日この頃です^^。そしてそれより遙か前に読んでいた本で【レインレインボウ】ここにも実は陽子さんが登場していたことに気付いたのはつい最近その時もキツイキャラクターだなと思っていたらまさか同一人物だなんて・・・。加納朋子さんの世界にはまりそうです101.png

【護られなかったものたちへ】著:中山七里

私はどちらかというとサバサバした内容の話や女性のお仕事系の本が好きなのですが、たまに新聞の広告に惹かれ社会社会派の本を読む事があります。最近読んだ本では「護られなかった者たちへ」

読み終わった後にはぁーと息を吐きました。生活保護についてすごく考えさせられました。生活保護は本当に必要な人とそうでない人の境界線がとても難しいし判断しずらいと思います。本当に必要な人だけに渡る世の中にならないといけないけれど現状はなかなかそうならない。数日物語が頭から離れませんでした。

【これは経費でおちません】著:青木祐子

事務の仕事をしているので題名に惹かれ数年前に書籍を購入したのですが数ページ読んでなぜかそのまま本棚に入ってしまい105.png去年ドラマ化されもう一度書籍を読みたくなり読んでみると主人公の森若さんの世界に完全にはまってしまいました104.png

仕事はできるがプライベートは少し不器用。自分の価値観・軸となるものはきちんともっているがたまに心の中と葛藤する主人公がとても魅力的な作品です。森若さんは物語の中でたまに忖度をしますが森若さんのする忖度は私は好きです。

いつも書籍のあとがきのように最後にでてくる真夕ちゃんの目線から見た物語も、真夕ちゃんはそう見てたのか―と思い再度楽しめる作りになっています。

一度読んでみられる事をおすすめします(^^)(2020.6現在は7巻まで発行されてます。)

 

【望み】著:雫井脩介

自分の子供は加害者か被害者か・・・。どちらかでもとてもとても辛い。自分も思春期という時代を過ごしてきたので子供からして家族という存在はどこか面倒臭い。そういう気持ちはとてもわかるのだけど、自分が親になると思春期の子供はどこか難しいと思ってしまう。この物語にでてくる息子もそうだ。とてもいい子なのだけど、昔のように家族になんでも話しをするという事が無くなってしまったので家族は息子が何を考えているのか分からなくなってしまう。放っておいていいものなのかダメなのか。一つ一つが読者に問いかけられている気がする。

根拠がどこにあるか分からないネット社会の現実も描かれており、怖い世の中になっている事も思い知らされます。

結末は知りたいけどどこか知りたくないとも思ってしまう作品でした。

【護られなかった者たちへ】同様、自分の中の気持ちを立て直すまでにけっこう時間が必要な本でした。